2026年春から夏にかけて転職活動を始めるなら、まず気になるのが「今は転職しやすい時期なのか」という点ではないでしょうか。dodaが発表した2026年4月の転職求人倍率は2.38倍で、求人数は前月比・前年同月比ともに増えています。
- 2026年4月の転職求人倍率2.38倍が何を意味するのか
- 求人が増えている業種・職種と、倍率が高い職種の違い
- 求人倍率だけで判断せず、応募前に確認したいポイント
こんな方におすすめの記事です
- 2026年春〜夏に転職活動を始めるか迷っている方
- 求人が多い職種や狙いやすい職種を知りたい方
- 未経験転職や職種変更を現実的に考えたい方
本記事では、2026年4月の転職求人倍率2.38倍をもとに、今の転職市場の見方、求人が増えている職種、応募前に確認したい注意点をわかりやすく解説します。(転職活動を始める前の市場チェックに使えます)
2026年4月の転職求人倍率2.38倍から分かること
2026年4月の転職市場は、求人が一定数出ている一方で、転職希望者も増えている状態です。数字だけを見ると「今は転職しやすい」と感じるかもしれませんが、求人倍率の意味を正しく理解しておくことが大切です。
doda転職求人倍率2.38倍は「求人が多い状態」を示す
dodaの転職求人倍率レポートによると、2026年4月の転職求人倍率は2.38倍でした。前月差はマイナス0.01ポイント、前年同月差はプラス0.02ポイントです。
また、求人数は前月比でプラス2.5%、前年同月比でプラス12.6%となっています。一方で、転職希望者数も前月比プラス3.0%、前年同月比プラス11.7%と増えています。
つまり、求人は増えているものの、転職を考える人も同じように増えているため、単純に「誰でも転職しやすい」とは言い切れません。
dodaの求人倍率は公的な有効求人倍率とは別の指標
ここで注意したいのは、dodaの転職求人倍率は、doda独自のデータをもとにした指標である点です。dodaでは、会員登録者1名に対して中途採用求人が何件あるかを示す数値として、転職求人倍率を算出しています。
一方、厚生労働省が公表する有効求人倍率は、公共職業安定所、つまりハローワークにおける求人・求職データをもとにした公的統計です。厚生労働省の一般職業紹介状況では、令和8年3月の有効求人倍率は1.18倍、正社員有効求人倍率は0.99倍と公表されています。
⚠️ 求人倍率は1つだけで判断しない
dodaの転職求人倍率と厚生労働省の有効求人倍率は、対象となる求人や求職者の範囲が異なります。転職市場を見るときは、民間転職サービス上のデータと公的統計を分けて考えることが大切です。
数字を見るときは「求人の多さ」と「応募者の多さ」を分ける
転職求人倍率が高いと、求人が多く見えるため前向きに感じやすいです。しかし、同じタイミングで転職希望者も増えている場合、人気職種では競争が強くなる可能性があります。
特に、事務・アシスタントや販売・サービスなど、応募者が集まりやすい職種では、求人数が増えていても選考通過が簡単になるとは限りません。
転職求人倍率を見るときは、次の3つを分けて確認しましょう。
- 求人全体が増えているか
- 自分が希望する職種の求人が増えているか
- その職種に応募する人が多いか
求人が増えている業種・職種をデータで確認する
2026年4月のデータでは、求人が増えている業種・職種と、求人倍率そのものが高い業種・職種に違いがあります。ここを混同しないことが、転職市場を読むうえで重要です。
業種ではIT・通信、レジャー・外食の求人数増加が目立つ
dodaの発表では、2026年4月の求人数は、業種別で12業種のうち11業種が前月から増加しました。特に前月比の増加率が大きかったのは、IT・通信とレジャー・外食です。
IT・通信は前月比105.6%、レジャー・外食は前月比103.6%とされています。求人が増えているという意味では、どちらも注目しやすい業種です。
ただし、レジャー・外食は求人数が増えていても、業種別の求人倍率は0.72倍と低めです。求人数の増加率だけで「狙いやすい」と判断せず、倍率や応募者数との関係も見る必要があります。
職種ではITエンジニア、事務・アシスタントの求人増加に注目
職種別では、11職種のうち10職種で求人数が前月から増加しています。前月比の増加率が大きかったのは、エンジニア(IT・通信)と事務・アシスタントです。
エンジニア(IT・通信)は前月比104.0%、事務・アシスタントは前月比103.4%とされています。
ただし、ここでも「求人が増えている職種」と「転職しやすい職種」は分けて考える必要があります。ITエンジニアは求人倍率が高い一方で、実務経験やスキルが見られやすい職種です。事務・アシスタントは求人が増えていても、職種別の求人倍率は0.53倍と低く、応募者が多い可能性があります。
高倍率職種はIT、機械・電気、建築・不動産、コンサル・金融系
dodaの転職求人倍率データによると、2026年4月時点で職種別の求人倍率が高いのは、エンジニア(IT・通信)10.36倍、エンジニア(機械・電気)5.32倍、専門職(コンサル・金融)5.23倍、専門職(建築・不動産)5.20倍などです。
求人が増えている職種
前月と比べて求人数が増えている職種です。2026年4月ではITエンジニアや事務・アシスタントの増加率が目立ちます。
求人倍率が高い職種
転職希望者1人あたりの求人が多い職種です。IT、機械・電気、建築・不動産、コンサル・金融系などが高めです。
求人倍率が高い職種は、経験者にとっては選択肢が広がりやすい一方で、未経験者にとっては応募要件が高く感じられることもあります。自分の経験がどこまで接続できるかを見ながら判断しましょう。
求人倍率が高くても転職しやすいとは限らない理由
求人倍率が高い職種は、求人が多い傾向にあります。しかし、それだけで「採用されやすい」と考えるのは危険です。中途採用では、求人数だけでなく、応募要件との一致が重視されます。
高倍率職種ほど経験・スキルとの一致が見られやすい
ITエンジニアや機械・電気系エンジニア、建築・不動産系専門職などは、求人倍率が高い職種です。ただし、これらの職種では実務経験、資格、使用ツール、業務領域などが求人票に細かく書かれていることも多くあります。
たとえば、ITエンジニアといっても、Web開発、インフラ、社内SE、ヘルプデスク、データ分析などで求められるスキルは異なります。倍率が高いからといって、どの求人にも応募しやすいわけではありません。
IT職の年収や職種ごとの違いを詳しく見たい場合は、ITエンジニアの年収相場も確認すると、応募先を考えるときの参考になります。
企業は「人数」より「要件に合う人材」を重視しやすい
マイナビキャリアリサーチLabの中途採用状況調査2026年版では、2026年の中途採用に91.1%の企業が積極的な意向を示しています。一方で、求めるスキルや経験を持つ経験者採用に積極的な割合も高く、採用要件に満たない人材は採用しないことが多かった企業の割合は62.1%とされています。
このデータから見ると、企業は人手不足だからといって、誰でも採用する方向に進んでいるわけではありません。むしろ、求める条件に合う人を慎重に選ぶ傾向もあります。
⚠️ 「未経験でも簡単」とは考えない
求人が多い職種でも、未経験者向け求人とは限りません。「未経験歓迎」と書かれていても、社会人経験、業界知識、基本的なPCスキル、コミュニケーション力などが見られる場合があります。
事務・アシスタントは求人増加でも競争が強い可能性がある
2026年4月は、事務・アシスタントの求人数も前月から増えています。ただし、職種別の転職求人倍率を見ると、事務・アシスタントは0.53倍です。
これは、求人に対して転職希望者が多い可能性を示しています。事務職を希望する場合は、「事務経験があります」だけではなく、どのような業務を任されていたのか、どんな改善や調整をしたのかを具体的に示すことが重要です。
たとえば、次のような経験は職務経歴書で整理しやすいポイントです。
- Excelやスプレッドシートを使った集計・管理
- 社内外との日程調整や問い合わせ対応
- 請求書、契約書、受発注などの正確な処理
- 業務フローの改善やマニュアル作成
今狙いやすい職種を経験別に整理する
転職で大切なのは、求人倍率が高い職種に飛びつくことではなく、自分の経験がどの職種に接続しやすいかを考えることです。ここでは、経験別に見た狙い方を整理します。
経験者ならITエンジニア・機械電気・建築不動産系は確認したい
すでに関連経験がある人は、求人倍率が高い職種を優先的に確認する価値があります。ITエンジニア、機械・電気系、建築・不動産系、コンサル・金融系などは、2026年4月時点で求人倍率が高い職種です。
ただし、同じ職種名でも求人ごとに求められる経験は異なります。応募前には、次の点を確認しましょう。
経験者が求人票で確認したいポイント
- 必須条件に自分の経験がどこまで当てはまるか
- 歓迎条件のうち、職務経歴書で示せる内容はあるか
- 業界経験、職種経験、使用ツールのどれが重視されているか
- 年収や働き方だけでなく、担当業務の範囲が合っているか
未経験なら「成長職種の周辺職種」から考える
未経験でいきなり専門職を目指す場合、求人倍率が高くてもハードルを感じることがあります。その場合は、成長している業界や職種の周辺業務から考えるのも現実的です。
たとえば、IT業界に関心がある場合でも、最初から開発エンジニアだけを狙う必要はありません。ヘルプデスク、カスタマーサポート、営業、IT事務、運用サポートなど、これまでの経験とつながる職種を探す方法があります。
生成AIやDXに関連するスキルが転職でどう見られるかを知りたい場合は、生成AIスキルが転職でどう見られるかも参考になります。
事務・アシスタント希望者は応募書類の差別化が重要
事務・アシスタントは、求人が増えていても倍率が低めの職種です。そのため、応募時には「どの会社でも通じる強み」を見せることが大切です。
具体的には、単に「事務作業をしていました」と書くのではなく、以下のように経験を言い換えると伝わりやすくなります。
| よくある書き方 | 伝わりやすい書き方 |
|---|---|
| 資料作成を担当 | 営業資料や会議資料を作成し、提出期限に合わせて関係者と調整 |
| Excelを使用 | Excelで売上・在庫・顧客情報を集計し、確認作業の効率化に貢献 |
| 電話対応を担当 | 顧客・取引先からの問い合わせを一次対応し、担当部署へ正確に連携 |
事務職は人気が集まりやすい職種だからこそ、経験を具体的に書くことが選考通過の第一歩になります。
応募前に準備したい3つのチェックポイント
求人倍率を見て「今がチャンスかもしれない」と感じたら、すぐに応募数を増やす前に、応募先と自分の経験が合っているかを確認しましょう。
求人票の「必須条件」と「歓迎条件」を分けて読む
求人票では、必須条件と歓迎条件を分けて見ることが重要です。必須条件は、企業が最低限求めている経験やスキルです。一方、歓迎条件は、あれば評価されやすいものの、必ずしもすべて満たす必要がない場合もあります。
応募前には、次の順番で確認すると判断しやすくなります。
- 必須条件を満たしているか確認する
- 歓迎条件のうち、自分が説明できる経験を探す
- 足りない条件を、別の経験で補えるか考える
- 職務経歴書で伝える順番を決める
職務経歴書は「経験の接続点」を先に作る
転職活動では、これまでの経験をそのまま並べるだけではなく、応募先の職種にどうつながるかを整理することが大切です。
たとえば、営業経験者がカスタマーサクセスやITサポートを目指す場合、単に「営業をしていた」と書くよりも、顧客対応、課題整理、提案、社内調整などの経験を強調した方が、応募先との接点が見えやすくなります。
未経験職種に応募する場合も、完全にゼロから考えるのではなく、これまでの仕事で使ってきたスキルを分解して、応募先の業務に近い部分を探しましょう。
応募先を広げすぎず、通過しやすい軸を決める
求人が増えている時期は、つい多くの求人に応募したくなります。しかし、応募先を広げすぎると、職務経歴書や志望理由が薄くなりやすいです。
まずは、次の3つの軸で応募先を絞るのがおすすめです。
- これまでの経験が活かせる職種
- 未経験でも周辺経験を説明しやすい職種
- 求人倍率や求人数の動きから、選択肢が増えている職種
この3つが重なる求人は、応募書類でも一貫性を出しやすくなります。
2026年春〜夏の転職活動で注意したいこと
2026年4月の転職求人倍率を見る限り、求人は一定数出ています。ただし、転職活動を始めるタイミングは、数字だけで決めるのではなく、自分の準備状況と合わせて考えましょう。
準備ができている人は早めに動く価値がある
職務経歴書がある程度まとまっており、応募したい職種も決まっている人は、早めに求人を確認する価値があります。求人が増えている時期は、複数の選択肢を比較しやすいからです。
特に、ITエンジニア、機械・電気、建築・不動産、コンサル・金融系など、求人倍率が高い職種で経験がある人は、自分の市場価値を確認しやすいタイミングといえます。
職種選びが曖昧な人は、先に棚卸しをした方がよい
一方で、希望職種がまだ曖昧な人は、求人倍率だけを見て応募先を決めない方がよいでしょう。倍率が高い職種に応募しても、経験との接点が弱ければ選考通過は難しくなります。
まずは、これまでの仕事で担当してきた業務、成果、工夫したこと、周囲から評価されたことを整理しましょう。そのうえで、求人票の必須条件・歓迎条件と照らし合わせると、自分に合う職種を見つけやすくなります。
既存の市場分析記事・IT年収記事も合わせて確認する
今回の記事は、2026年4月の月次データをもとにした内容です。2026年全体の転職市場の流れを広く知りたい場合は、2026年全体の転職市場の二極化はこちらも参考にしてください。
月次データでは「今の動き」を確認し、年間の市場分析では「大きな方向性」を確認する。この2つを分けて見ると、転職活動の判断がしやすくなります。
よくある質問(FAQ)
2026年4月の転職求人倍率2.38倍は高いですか?
dodaの転職求人倍率としては、求人が一定数ある状態といえます。ただし、前月差はマイナス0.01ポイントで、求人も転職希望者も増えているため、職種別に見ることが重要です。
求人倍率が高い職種なら未経験でも転職しやすいですか?
必ずしもそうではありません。高倍率職種ほど経験者向け求人が多い場合があります。未経験の場合は、いきなり専門職を狙うより、周辺職種やこれまでの経験と接続しやすい求人を探す方が現実的です。
事務・アシスタントは狙いやすい職種ですか?
求人数は増えていますが、職種別の求人倍率は低めです。応募者が多い可能性があるため、職務経歴書では業務改善、調整力、正確性、PCスキルなどを具体的に示すことが大切です。
dodaの転職求人倍率と厚生労働省の有効求人倍率は何が違いますか?
dodaの転職求人倍率は、doda会員とdoda掲載求人をもとにした独自指標です。厚生労働省の有効求人倍率は、ハローワークの求人・求職データをもとにした公的統計です。対象が異なるため、同じ数字として比較しないよう注意が必要です。
今すぐ転職活動を始めるべきですか?
職務経歴書や応募したい職種が整理できている人は、求人を比較し始める価値があります。まだ職種選びが曖昧な人は、先に経験の棚卸しと求人票の確認を進めると、応募先を選びやすくなります。
まとめ:2026年4月の転職求人倍率は数字だけでなく職種別に見る
この記事では、2026年4月の転職求人倍率2.38倍をもとに、今の転職市場の見方を解説しました。
- 2026年4月のdoda転職求人倍率は2.38倍:求人数は前月比・前年同月比ともに増えています。
ただし、転職希望者数も増えているため、単純に「誰でも転職しやすい」とは言えません。
- 求人が増えている職種と高倍率職種は分けて見る:ITエンジニアや事務・アシスタントは求人数の増加が目立ちます。
一方で、職種別倍率を見ると、ITエンジニアは高く、事務・アシスタントは低めです。
- 高倍率職種ほど経験との一致が重要:IT、機械・電気、建築・不動産、コンサル・金融系は求人倍率が高い傾向です。
経験者にはチャンスがある一方、未経験者は周辺職種から接点を探す視点も必要です。
- 応募前には求人票と職務経歴書を整える:必須条件と歓迎条件を分けて読み、自分の経験を応募先に合わせて整理しましょう。
求人倍率の高さよりも、応募要件と自分の経験がどれだけつながるかが大切です。
2026年春〜夏の転職市場は、求人が動いている一方で、企業側は経験やスキルとの一致も重視しています。数字だけで焦って応募するのではなく、自分の経験を整理し、通過しやすい職種・求人を見極めながら進めていきましょう。
年収シミュレーション計算機
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